負け犬の遠吠え

坂井順子

30台未婚女性を「負け犬」と定義、彼女らがいかに発生したか、そしていかに生きるか。

切なくも楽しいユーモアとニヒリズム、警告と覚悟。
勝ち犬からはいかに負け犬に気を遣うか、また遣わないかという指標になる。
後半やや無理のある部分も見られるが、成人女性は読んで損なし。
「萌え」という単語の受容体を持つ腐女子は特に(笑)


というか、単純に笑える。勿論いい意味で。
当然のごとく残酷な優越感と覗き見根性から手に取ったわけだが、それを超えて面白かった。
それに飽いても「商品」でいなければならないしんどさ、しかしそれが更に男を遠ざけるという事実へのジレンマ、勝ち犬からのピュアな攻撃、同数のオスの負け犬がいる、しかし老後の寂しさに対する耐性は完璧かも、等等実にうなずける内容が、負け犬故に備わるべき客観性をもって「おもしろおかしく」綴られていた。


ただ勝ち犬の私としては、女友達との話題にするには注意が必要だ(笑)