D・V・D! D・V・D! 2

踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ! [DVD]


実に清く正しいエンターテインメントムービーですな。
コンセプトは前作と変わらないようだが、月日が経った分室井さんの姿勢が良くも悪くも安定していたり、オッサン三人衆(爆)のお笑いがちょっと小粒だったりと変化はあったが。


上層部と現場の信頼関係というモチーフは、勿論どちらも格好良く描いてあるわけだが、自分が根幹に直接関与できない仕事にはカタルシスを感じない(SEよりプログラマーがいい、編集より自分で書くのがいい)私が室井さんに共感するのは難しい。
「責任を取るのが俺の仕事だ」
カッコいいな、とは思うけどね。 私にゃできねぇ(笑)


前半ちょっと散漫でボーっとしてしまった感があるけど、中盤あたりから前半の仕込みが効いてきて面白くなったと思う。
難を言えば、後半でサイドの2つの小事件がちょっと尻すぼみというか適当に始末されているような気がしたのと、件の女性指揮官(だっけ?)の退場が投げっぱなしでオチてなかったのがちと消化不良ぎみ。


しかし長さんはいい演技をなさる。惜しいことをした。


ピーターパン コレクターズ・エディション [DVD]


うん、私はファンタジーになら喜んで騙される気があるようだ(笑)
見ていて自分がぐわーっと盛り上がっているのが判る。 単なるFFやらDQやらRPG好きの延長傾向でファンタジーにしがみついているのかと思っていたが、割とそういう訳でもなく純粋に好きなのらしい。


「オトナ」と「コドモ」の境界線って何だろうなとか、子供であることの楽しみって何だろうなとか、まぁそういう事を考えている時点で大人度満点なわけですが。


しかしやっぱり「愛」がテーマなんですか。
民族の違いかもしらんけど、子供の頃に「愛」なんて間違いなく思考回路の中になかった。
もっとこう刹那的な、自分でも何が面白いのか判らない、汚い事も卑怯な事も考える、混沌としていてなお無自覚な、広い中での狭い自分というか。 言ってて収拾つかなくなってきたな(笑)
そういう意味でもこのピーターパンは「大人が作った子供」・・・いや、そもそもが世界に溢れる「子供のお話」はその99.9%が大人が作ったものなのであって。
そう考えると「子供の世界」は子供の中にしかないよなとか。 ラチのあかないことを悶々と考えながら見ていた。


つーかこの話、オチてませんよ!(笑)
ピーターは「愛」を知らないから不完全だ、だから孤独だ、そうしてピンチに陥った彼にウェンディが「愛」を教えて彼は生き返った、でもそのウェンディは自分の家に帰り大人になっていき、彼はピーターパンであるが故に変わらずいつまでも子供のままだ。
どうにも救いがないように思う。 ならば始めから教えないでやれよと思ってしまう。


彼女の「唯一」である家族の中に帰っていき、そして大人になるとピーターに別れを告げるウェンディ。
「また来てね」「お話を聞きにくるよ」と笑顔で「唯一」をくれた彼女のもとをティンクと共に去るピーター。
何と言うか、実に切ない、これではまるで何か唯一のものを持ったら大人にはなれない、子供とは孤独なものだ、みたいな書き方じゃないか。
いや、実際そうなのかなぁ。
Peter Pan」という名前から受けるイメージが切ないものになってしまった。


とまぁ色々ウダウダ言ったが、原点に立ち返ったようでとても面白かった。
一貫してファンタジックな色彩の映像もきれいだったし。 あ、できればティンカーベルはもうちょい若い方がいいかなぁ(笑)