普通。

本屋(またか)のレジにて。
私が本を手渡したおばちゃんに、カウンター越しに問い掛ける女子中学生あり。


「すいません、写真集ってどこにありますか」
「えーっと、どういう種類の写真集ですか?」
「……普通の、写真集」
「……えーっとですね、とりあえずあちらの……」


思わず口の中で「ぶっ」と吹いてしまいましたよ。
あのな、嬢ちゃん。 普通って何だ普通って。 写真が載ってれば何でも写真集か。 それとも君の考えるもののすべてが世界の「普通」たれという事か。
まぁアイドルとかのでちょっと恥ずかしくて言えなかったのかもしらんが、少なくとも人物か風景かぐらいの違いは言ってもいいんじゃないかい。 そうでもないと案内のしようがないぞ。
と、いう事に考えが及ばないってのは、やっぱ普段から「考える」癖がついてないという事じゃないのだろうか。 超絶小姑モード。


で、またそっちに話を持って行きますが(笑)。
明らかに「私はわかってるから」という理由で説明や描写が穴ぼこだらけのままの話を書き垂れている人ってのは、人の気持ちをおもんぱかるとか想像するとか、そういうスキルも著しく低そうだなと思ってみたり。
だって結局自分の中しか見てないんだもん。 その文章を初めて見た人の頭にそれがどう浮かぶかとか、これでキャラの気持ちが意図した風に伝わるかとか(そんな意図があるかどうかも疑問だが)、そういう「先回り」が全くなく、ただただ自分が気に入るままに野放図な描写をつぎはぎし、乱暴にストーリーを進めるだけ。
だからもう厚みもなきゃ共感もできずボロボロ。 そして例外なくそういう人は成長しない。
だっていつでも自分しか見てないから。


勿論お話書きというのはどう足掻いても「自分が書きたい事を書いている」ワケなんだが、それを如何に抵抗なく面白く人の頭にねじ込むかに極限まで身を絞らないのなら、そんなもの日記帳にでも書いて外に出さなければいいと思う。


上手い下手以前に、お話書きを目指す人への冒涜のような気がするんだ。
成長する意思がないんならヨソでやってくれ、マジで萎える。